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2014年に観た映画まとめ (ランキング・部門別賞など)

 去年のリストを見直しても思いますが、「なぜその作品がそんなに低いのか」「それいくらなんでも過大評価じゃないか」という思いばかりがあり、そもそも映画に順位を付けること自体が正しくないことなんだと思い知らされます。
 しかし正しくなくても、節目ごとに自分の考えを書き残しておくこと自体が大事なので、それをするのです。

 以下、今年観た今年公開の映画のリストです。まずは上位10位まで。

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1.劇場版アイカツ!
 詳しくはこの辺に書きましたが、まさに「TVアニメの劇場版」としての理想型と言える大傑作だったと思います。
 説明的なセリフ、わざとらしい演出など一切なしで、アイカツ!という作品そのものの可能性と、それを受けとる女の子たちの感性を信じて作られた映画で、まさか劇場版第一作目でここまでのものになるとは思いませんでした。
 劇場版アニメということで、パラレルワールド的なご都合主義、あるいは押井守気取りのかしこぶった作家主義などの陥穽におちいる可能性も十分にあったのにも関わらず、本編と地続きの世界観でシーズン2の延長線上を描き、鑑賞後には今まで見てきた本編がより一層特別なものになる、という方向に舵を切ったのは英断すぎる。

 ライブパートのカメラワークや脚本のことなど書き出したらキリがありませんが、ここまで志の高い作品が女児向けアニメで発信されていること自体がもう希望そのものです。
 自分は常々アイカツ!がスタートレックのような存在になってほしい(性差別も人種差別もない成熟した社会の理想型を提示する存在であってほしい)と思っていたのですが、その力は十分にあると確信させてくれた、あまりにも尊い映画でした。

2.ポンペイ
 詳しくはこっちで書きましたが。
 個人的なことを言わせてもらえば、「これはおれの映画だ、おれもこの通りの有様だったんだ」と叫びたくなる映画体験で、おそらく死ぬまで絶対に忘れない一本になりました。
 自分は頻繁に火山灰が降る土地で育ったので、「このクソみたいな土地も溶岩と猛煙で焼かれちまえ」と願いながら思春期を過ごしたのですが。まさかその願望がポール・アンダーソンの映画によって成就させられるとは思ってもいなかった。
 誰に頼まれたわけでもないのに、なぜポンペイ最後の日を舞台にした映画を作ろうと思ったのか、全くわからないけれど。ポール・アンダーソンによって私の昔日の鬱屈したなんかがすべて焼き尽されるように感じて、もう映画を観ることが救いそのものでしたよ。

3.ニンフォマニアック
 詳しくはこっちで書きましたが。
 アンチクライスト以降のラース作品はどれもToo fucked up to care anymore の境地に達したズタズタぶりでほんと素晴らしい。とくにメランコリアは私にとっての『ガメラ4』であり、オールタイムベスト怪獣映画でありました。
 そして満を持して国内公開されたこの作品ですが、まさにラースの再録ベスト盤(二枚組)とでも言うべき内容で最高でした。アンチクライストの例のシーンをもう自己パロディしてみたり、カンヌでナチに共感する発言をした後だってのにRammstein を劇中BGMとして使ってみたり、もう笑っちゃうくらいに吹っ切れた内容で。

 しかし、終盤でジョーが「あんたたちは私の猥雑さを消そうとしてるけど、そんなことさせない。私はあんたたちみたいなおためごかしのセックスなんかしない。私は色情狂。そんな自分が大好き」とセラピーの席で言い放つ場面は、昨今のクソったれな表現規制に対するファックオフのように感じられて、胸が熱くならずにはられませんでした。(性を極限までシリアスに突き詰めたこの作品にも、映倫によるぼかし修正がかけられていた。性器を猥褻なものとして隠匿したいという考え方自体がもう下劣なんだということがわからないんだろうか?)

4.ホドロフスキーのDUNE・リアリティのダンス
 ホドロフスキーの新作が観られるというだけでもう幸福なのですが、DUNEは七人の侍・X-MEN First Classのようなチーム結成・解散モノとして観ても非常にたのしい映画でした。
 リアリティのダンスは忘れがたいセリフの連続で、この作品自体がもう一つの概念となった感じがあります。予告編でも聞ける「幻想に身を委ねなさい、生きるのだ」というセリフは未だにtwitterなんかで使いたくなりますね。

 あと、この二作品を公開するにおいてのUPLINKの企画(連日のトークショー付上映や監督へのインタビューやネット中継など)はどれも魅力的で、映画に付随するなにかでここまで長期的に盛り上がれるのか、と新鮮な驚きがありました。
 最近の映画の買い付けや邦題などについては言いたいことが山ほどありますが、このたびのUPLINK周辺の企画はひとつの良い先例として在り続けると思います。

5.ゴーン・ガール
 詳しくはこのへんに書きましたが。
 正直、自分は『ドラゴンタトゥー』『ソーシャルネットワーク』は「いいけど、大好きにはなれない」という感じでした。が、『ハウス・オブ・カード』を経て、ついにおれのフィンチャーが戻ってきた! という感慨がありました。

 『ハウス・オブ・カード』で連作ドラマ作品(ネット配信)というメディアのいじり方を学んだ今だからこそ作れる、映画というメディアそのものを連作ドラマ式にいじるという方法論が感じられ、そのへんのメディアいじりを前提とした作り方はオーソン・ウェルズのそれに肉迫する完成度だと思いました。

 フィンチャーは中学の頃の自分のアナルに「カッコよさとは、ヤバさとはこういうことだ!」というデカマラを突っ込んでくれた存在なので、リアルタイムでここまでの傑作を見せてくれたということ自体がもう最高です。

6.LEGO MOVIE
 子ども向け作品自体の可能性と特性を信じて作ればここまでの傑作になる、という意味で劇場版アイカツ!やホビットとも通じる作品ですが。
 LEGOという媒体を映画で扱うにおいて、二次創作的な意味合いも含めた創作論的なところまで持っていったのは正しすぎるし素晴らしかった。

7.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
 詳しくはこっちで書きましたが。

 今思い出すと、ロケットというキャラの振る舞いから窺える哀切さがよかったですね。
 ロケットが他人の義眼や義足を奪いたがるのは、自分が本来の姿を奪われてアライグマにされてしまった、奇形としてのコンプレックスがあるからなんですよね……それを踏まえるとなんとも物悲しかったし、鬱屈したフリークスのやり場のない感情、というブラウニング以降の様式もちゃんと入っていたのがさすがトロマ出身のジェームズ・ガンだなと思いました。

 あとあまり言われてないみたいだけど、サアルさんがいい男です。ロケットとの掛け合いもよかった。

8.メビウス
 ちんちんとおっぱい。
 商店のお姉さんの「ムチ♥ムチ♥」という書き文字が見えてきそうなえっちな肉体性が素晴らしかったですね。

9.エクスペンダブルズ3
 メル・ギブソンとスタローンの対決が見られるというだけでもう最高の映画になるのは決まってるんですが。ほんと、メルギブやウェズリー・スナイプスという干されかけの俳優をちゃんと拾ってあげるスタローンは偉いよなぁと思いましたね。
 旧メンバーのかっこよさはもちろん(ワイルドバンチみたいなあの集結シーンほんと最高)、新入りのスマイリー(ケラン・ラッツ)が終盤で見せるバイクシーンは最ッ高にアガるかっこよさで。先輩たちが後輩たちのよさを活かしつつカッコいいお手本を見せてあげるという、素晴らしいアイドル活動映画でした。

10.イコライザー
 こういう男がいてほしい! こういうシーンが見たい! こういう映画があってほしい! というすべての願望を叶えてくれる最高の映画ですよ!
 まさか21世紀にもなって「背後の爆発を一切顧みずに歩く男」という特撮めいた絵が観られるとは思ってなかったので、ほんと最高でした。


 以上がベストテンです。
 ここで、部門ごとに映画を表彰するというやつを挟みます。

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◇サウンドトラック部門
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  ・オンリーゴッド
 ほぼ全編                 ほぼ全編

・LEGO MOVIE
 Everything Is Awesome
・劇場版アイカツ!
 SHINING LINE* ~Inherit Mind ver.~
・フランク
 Frank's Most Likeable Song Ever
・ゴーン・ガール
 流血シーンのやつ
・300
 War Pigs (ED)

◇パンフレット部門
・エクスペンダブルズ3

◇忘れがたいセリフ部門
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
「To do what?」
「To give a shit. And I am not gonna stand by and watch as billions of lives are being wiped out」
(To give a shit が「人助けをする」って訳されてたけど、そこは「首を突っ込む」とか「小便ひっかける」くらいのニュアンスがよかったと思う)
「Star-Lord!」
「Finally!」

・ホドロフスキーのDUNE
「失敗が何だ? だからどうした?『デューン』はこの世界では夢だ。でも夢は世界を変える」
「ビッグマックなんか食いやがって、ふざけるな!」
「砂漠で時計を見つけたことはありません。しかし、たくさん失くしました」

・リアリティのダンス
「幻想に身を委ねなさい。生きるのだ」
「犬が仮装する世界で生きていたくない。吐き気がする」
「独裁者の仮装をして生きてきたのよ」

・ワールズ・エンド
「ムカつく街だぜ!」
「楽しくねえよ、全然楽しくねえよ」
「俺だ……イケてたなあ」
「王様って呼ばれてるぜ」

・ゴーン・ガール
「それが結婚よ」

・劇場版アイカツ!
「そういう、恋みたいな気持ち」
「トップアイドルを譲るわけじゃない。あなたに奪われたいの」
「穏やかじゃない」

◇おっぱい部門
・ゴーン・ガール  ・メビウス
 アンディ      商店のお姉さん

◇メガネ部門
・ゴーン・ガール  ・るろうに剣心
 ゴー        御庭番衆のメガネ娘

◇筋肉部門
・エクスペンダブルズ3

◇出血部門
・オンリーゴッド  ・ゴーン・ガール

◇不幸せなセックス部門
・300  ・それでも夜は明ける ・ニンフォマニアック

◇イヤな暴力描写部門
・オンリーゴッド  ・イコライザー
 ほぼ全編    一番最初の殺人
・ファーナス 訣別の朝
 冒頭のドライブインシアター
 終盤のネチネチしたあれ

◇3 Libras映画(人間の意思疎通の不可能性や断絶を容赦なく叩き付ける映画)部門
・トム・アット・ザ・ファーム  ・ゴーン・ガール

◇アバンタイトル部門
・ファーナス 訣別の朝  ・GODZILLA

◇エンディングへの入り方部門
・ゴーン・ガール  ・ジャージー・ボーイズ
・ワールズ・エンド  ・X-MEN

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 以上でした。
 リストを続けます。特記事項があるものにだけ書いてます。

11.紙の月
 詳しくはこの辺この辺に書きました。

12.マレフィセント
 詳しくはこっちで書きました。
 無価値なものを無価値だと言い切ってくれる、正直な映画でした。

13.GODZILLA
 あの放射熱線に到る一連の流れだけでもう最高でしょう。
 初代ゴジラは例外として、自分が観てきた範囲でのゴジラ映画で一番好きです。世評が高い他のゴジラ映画も観ましたが、ゴジラがビュービュー放射熱線撃ってるだけで馬鹿らしくてまともに観る気がしないんですよね。
 しかしこのゴジラは放射熱線の使用をたった二回、それもキメキメの見せ場として演出してくれたので、素晴らしかったなあ。ゴジラは歌舞伎役者のように射精する存在でなくてはならない、っていうのを完璧に理解していて、その辺の汁男優ゴジラとは雲泥の差で素晴らしかった。

 前作『モンスターズ』でもそうでしたが、ギャレス・エドワーズは怪獣のセックスというものを意識的に描く監督なので、その辺も相性よかったですね。
 ムートーちゃんとムートーくんが再会を喜ぶシーンはなんともいえんよさがあったし、一緒にゴジラを踏み躙るシーンもよかったし、殺されるシーンもよかったなあ。イラマチオでとどめを刺すっていうのも案外考えつかないし、えっちでよかった。

14.ファーナス 訣別の朝
 冒頭のドライブインシアターでの暴力シーンからもう、イヤな暴力描写が満載の映画でよかったなあ。
 たぶんハーラン・エリスンの『101号の決闘』が元ネタにあると思うんですが、そういう「一度始めたら終わらない暴力の連鎖」というものの地獄性を突き付けてくれる映画で、その辺も製作のリドスコと相性が良かったのでしょうね。

15.メイド・オブ・ストーン
 こっちに書きました。

16.イントゥ・ザ・ストーム
 こっちに書きました。
 ほんと「最高の映画だったなーッ」って感想しか浮かんでこないなあ。

17.アクト・オブ・キリング
 この辺とかこの辺に書きましたが。
 二回目以降に観るとね、冒頭の字幕の背景のマクドナルドだけでもう鳥肌が立ちます。「映画好きのチンピラたちが駆り立てられて共産主義者を虐殺したが、結局のところ勝ったのは誰だ?」というのを絵一発で表現しているこのOP、こわいなあ。

18.X-MEN
19.スノーピアサー
20.囚われのサーカス
『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』はシュレイダーの『ローリング・サンダー』が元ネタだと最近気付きましたが、シュレイダー監督作品であるこの映画は逆に『トゥインクル~』のバリエーションとも言える内容になっていて、そこが面白かった。

21.ポール・バーホーベン /トリック
22.ジャージー・ボーイズ

23.her
 恋愛についての映画というより、ああ、これは自分が過去に好きだったものとか、いま好きなものとか、いま忘れようとしているものとか、つまりコンテンツ全般との向き合い方のことを言ってるのだな、と思わされる場面があり、どうしようもなく身につまされました。

24.チョコレートドーナツ
 こっちに書きました

25.ダラス・バイヤーズクラブ
 こっちに書きました(今になって思うけどこの記事だいぶ無理があるな)

26.毛皮のヴィーナス
 狭い場所に閉じ込められた人間がどんどん狂わされていく、という相変わらずのポランスキー節。
 ポランスキーには『袋小路』という性的メタファー映画のクラシックがあるけど、今回は自分のちんちんに縛り付けられて終わるというキレのあるやつで良かった。

27.喰女
 こっちに書きました(なんだこの感想)

28.Room 237
 ドキュメンタリー映画としてめちゃくちゃ実験的・挑戦的なことをやってるという意味で忘れがたいです。
『ピープルVSジョージルーカス』とか『新編まどか』みたいに自分の業を思い知らされるシリーズだったらどうしようと思ってましたが、単純にキューブリックおもしろ深読み大会として観られてたのしかったのです。

29.フランク
 90年代ロキノン的な「精神疾患を抱えたクリエイティブなアーティスト」という幻想に対して、「精神疾患とアーティスティックな才能は何も関係ねえよ、問題は問題で才能は才能だよ」と真っ向から否を唱えている、あまりにも誠実な映画。
『アマデウス』以降「奇矯な行動をする天才アーティスト」という安易なイメージが氾濫する中で、こういう誠実な作品は貴重だと思います。

30.それでも夜は明ける
31.ワールズ・エンド
32.300
33.ホビット 決戦のゆくえ

34.るろうに剣心 伝説の最期編
 原作をまったく知らないのであれですが、アクションがめちゃくちゃよかったですよ。ああいう肉体的な躍動を日本映画で見ることができたというだけでもう嬉しい。
 ただ、あの脚をパタパタ動かして突進するやつを濫用しすぎると今後急速に陳腐化してしまいそうなので、そこが課題なのかなと。

35.LIFE!
36.そこのみにて光輝く
37.ウルフ・オブ・ウォールストリート
38.オンリー・ゴッド
39.マイティ・ソー ダーク・ワールド
40.キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー
41.悪童日記

42.トム・アット・ザ・ファーム
 搾ったり♂搾られたり♂する人間牧場映画でもあり、コミュニケーションの不可能性と断絶を叩き付けられる3 Libras映画としても完成度が高かった。
失った恋人の採算を取ろうと、恋人の兄から搾ったり搾られたりするうちに、実は自分は恋人から見向きもされていなかったんだという断絶を受け入れ、性経済の搾取の構造(=USA)に背を向けて去るという苦いお話でした。

43.フューリー
44.アイ・フランケンシュタイン
 こっちに書いた

45.アデル ブルーは熱い色
46.超絶! 衝撃! アリス・クーパーの世界
47.大脱出
48.私の男
49.プロミスト・ランド

50.THE ID@L MASTER MOVIE
 こっちに少し書きましたが、“アイドル版『裸のランチ』”という映画だと思っています。あこがれが精神的・肉体的に人間を変質させてゆくお話。
 しかし後半のウェットすぎる集団内面独白シーンは、クローズアップ現代のポエム特集を思い出させる感じでウーンとなりました。

51.るろうに剣心 京都大火編

52.All You Need Is Kill
 五十代のトム・クルーズでしか出せない良い感じの顔がたくさん詰まった映画でよかったですよ。
 とくにラストは、『ハスラー2』のラストのポール・ニューマンを今トム・クルーズがやっているようで感慨深さがありました。

53.NY心霊捜査官
54.ドラキュラZERO
55.プリズナーズ
56.ブルージャスミン
57.複製された男

58.嗤う分身
 90分しかないんだから、そんな噛んで含めるような終わり方じゃなくてブチ切れて終わればいいのに、と思いました。原作と比べても。
 Jマスシスが出てきたのは良かったです。

59.ワレサ 連帯の男
60.肉
61.地球防衛未亡人
62.フルートベール駅で
63.ローン・サバイバー
64.魔女っこ姉妹のヨヨとネネ
65.アナと雪の女王
66.STAND BY ME ドラえもん

67.たまこラブストーリー
 こっちに書きました。

68.皆殺しのバラード
69.ラストべガス
70.リベンジ・マッチ
71.パンドラの約束
72.アメリカン・ハッスル
73.ユー・ウォント・ミー・トゥ・キル・ヒム
74.プレイタイム

75.キックアス ジャスティスフォーエバー
 「集団になればどんなに暴力的なことでもやってしまえる中産階級のガキが如何にして世間に馴染んでゆくのか、そして世間では如何にしてそれが善きこととして受け入れられるのか」というロールモデルとして完璧な映画。
 この映画の続編として『アクト・オブ・キリング』を観ると非常にいい感じですよ。

76.ドストエフスキーと愛に生きる
 今年のワースト邦題。訴訟起こされても文句言えないレベルで内容と乖離している。

 詳しくはこっちに書きましたが。『ある老翻訳家の生涯』くらいのタイトルが妥当ですよ。だったら自分は観にいかなかったし、ここまで文句を書き連ねることもありませんでしたよ。

 ほんとにね、最近の映画の買い付けと邦題のひどさは目に余る。
 ストルガツキー『神々はつらい』を原作とした映画が公開されるそうですが、邦題は『神々のたそがれ』だそうですよ。まず中近東発祥の宗教における“神”と北欧神話的な“神”を混同してるだけでも目を覆いたくなるし、作中における“神”の意味合いを理解せずに荘重でかっこよさげなタイトルにしてるのも本当に吐き気を催させる。はっきり言って中学生以下の仕事。プロなら素人に欠陥を指摘されるような仕事をするなと言いたい。

77.思い出のマーニー
 こっちで縷々と書きましたが、「子ども向け」と「子ども騙し」をはき違えた、手前勝手な見くびりに満ち満ちた吐き気を催す愚作です。

 監督は「もう一度、子どものためのスタジオジブリ作品を作りたい。この映画を観に来てくれる杏奈やマーニーの横に座り、そっと寄りそうような映画を、僕は作りたいと思っています」とか言ってますが、説明的でわざとらしい演出を盛り込めば「子ども向け作品」として成立すると思ったら大間違いですよ。
 実際に劇場で観たからこそわかりますが、子どもは説明的なセリフが出てくればすぐにそっぽ向いてゴソゴソし始めるんですよ。「ちゃんと説明しなきゃ子どもにはわからない」ってのはほんとに作り手として見下げ果てた態度です。

 あと、この映画観たあと自転車盗まれたんだった。あの二重の意味で苦痛な帰り道は忘れない。

78.インターステラー
 こっちで詳しく書きましたが。
 結局、自分は「全能感が打ち砕かれる」というタイプのフィクションが好きで、そういうのが一切ない(どころか自分を甘やかすだけの宇宙に自閉してそれを良しとする)この映画に魅力を感じなかったのも当たり前なだけでした。
 
 でも「ディテールに凝っている(考証が正しい)という点だけをもって絶賛する」という一部のSFファンの態度は、後進のことを考えても非常に不健全だと感じます。この辺については春日太一さんの著書『なぜ時代劇は滅びるのか』を読んでみてください。この本の“時代劇”を“SF”に置き換えても全く同じ病理があることに気付くはずです。


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 という感じで、今年も素晴らしい映画がたくさん観られました。去年も同じことを思いましたが、やっぱり物事はいい方向に向かってるのだと思います。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの登場によってシリアスぶったアメコミ映画に引導が渡されたし、アイカツ!やLEGO MOVIEのように子ども向けでも志が高い作品がどんどん出てきたし、うれしいことばかり。

 傾向として思うのは、GODZILLA(ブレイキング・バッド)、ポンペイ(ゲーム・オブ・スローンズ)のように、ドラマ作品で有名になった役者さんが映画に逆輸入される感じのキャスティングが多くなったなあ、と。現在のドラマ作品の充実と完成度は凄まじいものがあるので、相互にいい影響を及ぼしあって続いていくといいなあ、と思います。
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- 2 Comments

Deux  

申し訳ありませんが、リンクの劇場版アイカツ!感想がもういないんですけど

2016/01/21 (Thu) 09:52 | EDIT | REPLY |   

甘粕試金  

Re: タイトルなし

>Deuxさん

 コメントありがとうございます。
 以前Dropboxのファイルを整理していたときに、去年の劇場版アイカツ!感想のテキストも一緒に削除してしまったようです。

2016/01/21 (Thu) 15:21 | REPLY |   

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